東京エレクトロン デバイス長崎株式会社

導入事例

CASE STUDY

キヤノンITソリューションズ株式会社

本事例で採用された製品・ソリューション

電子錠サーバソフトウェア
「GoriRack電子錠サーバ」
電子錠管理ユニット
「RMS-EL30 RMS-EL48R」

ラックセキュリティを入退館管理システムに連携しオペレータの業務効率化にも貢献
西東京データセンターの先進セキュリティを支える
「GoriRack電子錠サーバ」と「RMS-EL」シリーズ

利用者から高い評価を獲得しているキヤノンITソリューションズの「西東京データセンター」 。同センターは、セキュリティ強化の一環として、東京エレクトロンデバイス長崎が開発・販売する電子錠サーバソフトウェア「GoriRack電子錠サーバ」と電子錠管理ユニット「RMS-EL30」、および新機種の「RMS-EL48R」を導入しました。既存の入退館管理システムとの連携により、セキュリティ強化と顧客サービスの向上、そしてオペレータの業務効率化を実現しています。

開発・導入前の課題
  • ■電子錠システムの導入により、サーバラックのセキュリティ管理を強化したい
  • ■入退館管理システムとの連携により、オペレータの業務負担を抑制したい
ソリューションの利点
  • ■新機種では1ユニットあたり48ラックの電子錠制御と監視、扉監視が可能で、省スペース化とコストダウンを達成
  • ■東京エレクトロンデバイス長崎のサポートにより、入退館管理システムとのスムーズな連携を実現
導入後の効果
  • ■1ユニットで接続可能なサーバラック数が飛躍的に増加し、導入コストを大幅に削減
  • ■入退館管理システムとの柔軟な連携で顧客満足度を向上しオペレータの業務を効率化
堅牢なセキュリティ設備を有し、AI活用ニーズの拡大にも対応した都市近郊型データセンター

キヤノンマーケティングジャパングループにおいて、ITソリューション事業の中核を担う企業がキヤノンITソリューションズです。企業が抱える経営課題や社会課題の解決に貢献するための最適なITソリューションを、パッケージやシステムインテグレーション、サービスを通じて提供しています。

同社がITインフラサービス事業の強化を目的に、2012年10月1日から稼働開始したのが、「西東京データセンター」です。同センターは自然災害の影響を受けにくい東京西郊に広がる武蔵野台地に建設された都市近郊型データセンターであり、「ティア4レベルの高性能ファシリティ」、「世界基準の運営品質を証明するM&O認証取得」、「充実したSEサービス」等の優位性が評価され、金融業や製造業、クラウド事業者など数多くのユーザ企業を獲得しています。さらに近年では、生成AI活用の需要増を捉え、高性能なGPUサーバの運用にも対応した液冷方式によるハウジングサービスも提供開始するなど、サービス強化を推進しています。

堅牢なセキュリティ設備を有することも、西東京データセンターの特長です。ITサービス技術統括本部 データセンターサービス本部 DC運営部 部長の武田智史氏は「金融情報システムセンター(FISC)のガイドラインに準拠し、国内データセンターでは希少な3Dボディスキャナの導入をはじめ、ICカードと生体認証による本人確認・X線手荷物検査・ローターゲート・監視カメラ・24時間有人監視室など、情報漏えいを発生させないための数々の仕組みを有しています」と説明します。

  • キヤノンITソリューションズ株式会社
    ITサービス技術統括本部
    データセンターサービス本部
    DC運営部
    部長
    武田 智史 氏

  • キヤノンITソリューションズ株式会社
    ITサービス技術統括本部
    データセンターサービス本部
    DC運営部
    シニアファシリティマネジメント
    スペシャリスト
    田口 智大 氏

キヤノンITソリューションズ株式会社

西東京データセンター

所 在 地
:東京都港区港南2-16-6
資 本 金
:3,617百万円(2024年3月末現在)
従業員数
:単独:4,101名(2024年12月31日現在)
U R L
https://www.canon-its.co.jp/

電子錠サーバと電子錠管理ユニットを導入し、電子錠システムによるサーバラックのセキュリティ管理を推進

そうした西東京データセンターの重要なセキュリティ設備の1つが、サーバラックの電子錠システムです。ITサービス技術統括本部 データセンターサービス本部 DC運営部 シニアファシリティマネジメントスペシャリストの田口智大氏は、「電子錠システム導入の目的は、サーバラックの扉の開閉手段をICカードのみに限定するとともに、入退館管理システムと連携させてセキュリティを強化することにありました。事実、電子錠システムの有無をデータセンター選択の評価基準とする企業も増えており、その対応が急務となっていたのです」と説明します。

また、電子錠システムの導入目的には、オペレータの業務効率化もありました。武田氏は、「今後も西東京データセンターの利用企業の増加が想定される中、サーバラックの物理鍵の貸し出しに伴うオペレータの負担やコストを抑制したいと考えていました」と話します。

これらの課題を解消するため、キヤノンITソリューションズは電子錠システムの導入に向けた検討を開始。複数の製品を比較検討した結果、最終的に選択されたのが、東京エレクトロンデバイス長崎が開発/販売する「GoriRack電子錠サーバ」、そして、電子錠管理ユニット「RMS-EL30」です。

採用理由の1つが、既存の入退館管理システムと電子錠システムの連携でした。「東京エレクトロンデバイス長崎は、入退館管理システムとの連携を可能とするためにGoriRack電子錠サーバのインターフェイスをカスタマイズしてくれるなど、柔軟な対応を行ってくれたことが採用の決め手となりました」と、田口氏は採用理由を語ります。

2012年より西東京データセンターで活用されているGoriRack電子錠サーバとRMS-EL シリーズですが、2018年から建設を開始し2020年に竣工した「西東京データセンター2号棟」においても、引き続き電子錠システムとして採用が決定。そして2号棟で導入された電子錠管理ユニットが、新機種の「RMS-EL48R」です。

RMS-EL48Rは1ユニットにつき48ラックの電子錠制御・監視と扉監視を可能としており、省スペース化とコストダウンを実現しています。また、ユニットと電子錠ハンドル搭載ラック間の配線にLANケーブルを採用したほか、電子錠ハンドル・扉センサの配線を全てコネクタ接続にしたことで、施工性も向上。短期間でのシステム構築を可能にするなど、数々の機能強化が施されています。

田口氏は「2号棟への電子錠システムの導入にあたって、引き続きRMS-EL シリーズを選択した理由には、1号棟で既に確立されていた入退館管理システムとのスムーズな連携がありました」と説明します。

「また、1号棟で使用していたRMS-EL30は扉の監視枚数に制限があり、扉の制御が1枚ごとという課題がありました。そのため1ラックあたり2つのポートを使用しなければならず、1ユニットで監視できるラック数が限られていました。対してRMS-EL48Rでは前後扉を1ポートで制御できるよう改善されており、1ユニットに接続可能なラック数が飛躍的に増えたことで、1ラックあたりの導入コストで見た場合、他社製品に対して圧倒的な優位性を持っていたことも評価ポイントでした」(田口氏)


キヤノンITソリューションズ様電子錠システム構成図

電子錠システムの活用が、セキュリティ強化と顧客サービス向上に

現在、西東京データセンター1号棟/2号棟において、それぞれRMS-EL30とRMS-EL48Rが導入され、サーバラックの電子錠管理が行われています。また、東京エレクトロンデバイス長崎のサポートのもと、GoriRack電子錠サーバのアップデートも実施され、仮想環境での統合管理が可能となりました。

電子錠システムは、セキュリティ強化に加え顧客満足度向上にも寄与しています。契約企業はWebで入館申請を行えば、契約しているラックの解錠権限がICカードに付与されるため、オペレータを介した物理鍵の貸し出しと、回収等にかかるやり取りや時間が不要になっています。「西東京データセンターに見学にいらした多くのお客様も、電子錠システムをご覧になられて、『担当者に連絡しなくても、ラックを解錠できるのか』と驚かれます」と田口氏は話します。

運用面でも多くのメリットがもたらされています。武田氏は「西東京データセンターには、日々、設置やメンテナンス等で多くの利用者の方が来訪されますが、物理鍵のやり取りが不要になり、当初の期待通り、オペレータの業務効率化が図れています。加えてWeb入館申請により事前に本人確認も済んでいますので、さらなるセキュリティ強化にも貢献しています」と評価します。

さらに西東京データセンターでは、契約企業がバックアップテープや予備機部材を保管できるようカードキー対応保管庫も導入。こちらでもGoriRack電子錠サーバによる管理が行われており、セキュリティを確保しながら顧客の多様なニーズに応えるためのサービスの拡充が実現されています。

GoriRack電子錠サーバとRMSシリーズの導入により、西東京データセンターのセキュリティ強化と運用効率化を実現したキヤノンITソリューションズ。GoriRack電子錠サーバとRMSシリーズは、顧客満足度の向上に大きく貢献しています。


本案件で導入された製品
【キヤノンITソリューションズ株式会社のご紹介】

1982年に創業したキヤノンITソリューションズは、キヤノンマーケティングジャパングループのITソリューション事業の中核を担う企業です。企業の経営課題の解決や社会課題解決に貢献するため、最適なITソリューションをパッケージやシステムインテグレーション、サービスを通じて提供しています。

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