4-20mA信号出力センサのWeb/SNMP遠隔監視

SNMP 4-20mA

4-20mA信号の遠隔監視モニタリング 風向風量系・雨量計チラー(温度/圧力/流量
目次
  1. 4-20mA信号の遠隔監視
    1. 4-20mA信号とは?
    2. 4-20mA信号のスケーリング
    3. 4-20mA信号対応センサを遠隔監視するには
  2. 4-20mA信号出力機器の監視例
    1. 風向風量計・雨量計モニタリングによるリモート巡視点検
    2. 熱電対による高温設備の表面温度測定
    3. 分電盤主幹回路マルチメータの測定値アナログ出力
    4. 実効値変換器一体型・交流電流クランプ式センサの接続
    5. チラー温度・圧力・流量/クランプON式流量計のアナログ出力モニタ信号
  3. 弊社製品のご紹介

4-20mA信号の遠隔監視

4-20mA信号とは?

ポイント
計装用機器の標準アナログ出力信号です。ノイズに強く長距離伝送に向いているため、
センサや計測機器のアナログ出力として広く採用されています。

4-20mA信号は、センサの測定範囲を4~20mAの電流範囲の直線(比例関係)信号に変換出力したものです。いろいろなセンサからの出力信号を信号変換器で変換して統一することで4-20mA入力対応の監視装置では様々なセンサを取り込めます。

4-20mA信号のスケーリング

センサ毎に異なる非直線性出力信号に応じて監視装置の入力ポート毎に特殊仕様にすることはできませんので、非直線性出力信号を直線化して統一することで取り込み易くします。この直線化をリニアライズといいます。一般的に温度センサは、測定温度に対して直線信号出力ではないので信号変換器を接続して直線性出力信号に変換し監視装置に接続します。

監視装置ではリニアライズされた入力信号の4~20mAに対してセンサ測定範囲を設定することでスケーリングします。

例 : 圧力センサ(測定範囲 0~160kPa)スケーリング設定
4mA入力時の表示値 0
20mA入力時の表示値 160
表示単位 kPa

ネットワーク対応監視装置ではスケーリング設定に応じた測定値がWebUIに表示されます。また、SNMPマネージャからはこの表示値を取り出すことができます。

4-20mA信号対応センサを遠隔監視するには

スケーリング設定に応じた測定値は監視装置のWebUIで表示されます。グラフ表示対応の監視装置ではセンサ測定範囲でグラフ表示され、この表示値に対して閾値設定して異常検知することができます。先の例「圧力センサ(0~160kPa)」を接続した場合、0~160kPaの圧力測定値のグラフが表示されます。また、圧力測定値をSNMPで取り出すことができるためSNMPマネージャでは4-20mA出力対応の様々なセンサや計測器類を統合監視できます。

4-20mA信号出力機器の監視例

風向風量計・雨量計モニタリングによるリモート巡視点検

アナログ出力(4-20mA)対応の風向風量計・雨量計をネットワーク対応監視装置のアナログ入力に接続することで風向風量や雨量をリモート監視することができます。この風向・風量測定値をセンサマネジメントユニット/RMS-4000でSNMP変換し、通信設備の各種出力信号や環境センサをSNMPマネージャで統合監視できます。

こちらの風速グラフは無線中継所に設置した風向風量計からのアナログ出力をセンサマネジメントユニット/RMS-4000でSNMP変換し、OSS統合監視ツール「Zabbix」で監視している九州電力送配電様のリモート巡視点検システム例です。

導入事例 九州電力送配電様

変電所・無線中継所の通信設備をリモートで巡視点検
設備状況をリアルタイム監視、災害発生時に即時対応が可能に

熱電対による高温設備の表面温度測定

各種設備の保全業務の省人化とリモート監視による早期異常検出のため、熱電対を使用して設備表面温度を遠隔監視するニーズが増えています。定期的な人的設備保全では、点検の合間に発生する設備異常を発見することができず、設備停止による機会損失が大きいためです。主に工業用として使用される熱電対は-200℃~+1700℃と広範囲の温度測定ができ、センサマネジメントユニットなどのネットワーク対応監視装置と組み合わせることでそのリモート監視システムを短期間で構築することができます。

分電盤主幹回路マルチメータの測定値アナログ出力

分電盤の主幹回路などに取り付ける電子式マルチメータには、その計測要素(電流・電圧・電力・力率・周波数等)を取り出せるオプションとしてRS-485通信やアナログ出力などがあります。通信方式ではマルチドロップ接続により複数のマルチメータを監視装置に接続できますが、接続先がその通信プロトコルに対応した装置に限定されます。一方、アナログ出力では計測項目毎にアナログ入力ポートが必要になるものの、計装システムで広く利用されているアナログ入力対応機器に接続することができ汎用性が高いのが特徴です。

実効値変換器一体型・交流電流クランプ式センサの接続

交流電流の測定には電流センサからの出力を実効値変換する必要があります。交流電流センサ入力ポートをもつ測定装置はこの実効値変換機能を装置内部に持っているため、一般的な交流電流センサを接続して実効値を測定できます。1拠点での交流電流測定対象が多い場合にはこのような実効値変換対応の監視装置を使用することでトータルコストを抑えることができます。
交流電流センサにはこの実効値変換機能を有し実効値を4-20mA信号で出力できるタイプのものがあり、このタイプのセンサは汎用的なアナログ信号監視装置で実効値測定ができます。マルチメータや他のセンサ類からの4-20mA信号と合わせて交流電流を数点だけ測定したい場合にはこのタイプの電流センサを使用します。

交流電流センサタイプ 弊社製品
一般的な電流センサ
(実効値変換機能なし)
交流電流実効値変換対応製品
多点交流電流監視ユニット / RMS-CU80
センサマネジメントユニット/ RMS-4000 ※交流電流センサ入力ポート(16CH)
実効値変換器一体型 汎用アナログ入力対応製品
アナログ入力モジュール / RMS-AI08 ※RMS-DIO9632・DIO4816等に接続
センサマネジメントユニット/ RMS-4000 ※アナログ入力ポート(16CH)
アナログ信号監視ユニット / RMS-AI80

チラー温度・圧力・流量/クランプON式流量計のアナログ出力モニタ信号

チラー(冷却水循環装置)のアナログ出力モニタ信号をグラフ化し異常検出することができます。チラーには冷水往温度/冷水往圧力/ 冷水還温度/冷水還圧力/冷水流量等の状態をアナログ出力できるオプションがあり4-20mA信号でPLCなどに入力できます。この信号をセンサマネジメントユニットに入力することでWebUIでのグラフ化やMIBによるSNMPマネージャ連携が可能です。
また、室内コンピュータ直近の配管にクランプON式流量計を後付けして測定流量の4-20mA信号出力をグラフ化することで流量データの傾向分析・精度向上が可能になります。このようにチラーからのアナログ出力や後付けクランプON式流量計、さらに温度・湿度・漏水などの環境センサと合わせて統合監視ができます。

弊社製品のご紹介

東京エレクトロンデバイス長崎の4~20mA信号監視装置

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