ラックセキュリティ - 電気錠ハンドルの種類

ELECTRIC LOCK HANDLE

ラックセキュリティ
- 電気錠ハンドルの種類


電気錠ハンドルの種類

ラック扉の電気錠と建物扉の電気錠

電気錠ハンドルには、建物の扉に利用される電気錠ハンドルとサーバラックや制御盤の扉に使用される電気錠ハンドルがあります。それぞれに求められる機能・操作性・耐久性は異なるため、建物に使用される電気錠とサーバラックの扉に使用される電気錠はその機構も電気的仕様も全く異なります。建物に使用される電気錠には、室内側から鍵を使わず手動で解錠するサムターンがあるなどラック扉の電気錠にはない機構があります。また、建物に使用される電気錠は、防災優先の扉などに使用される「停電時に解錠」となるタイプと、高いセキュリティが必要な扉に使用される「停電時に施錠」となるタイプがあります。一方、サーバラックの電気錠はセキュリティが優先される「停電時に施錠」となるタイプのみとなります。電気錠管理ユニット/RMS-ELシリーズは、「停電時に施錠」となる”通電時解錠型”にのみ対応しています。


建物扉の電気錠

建物のセキュリティでは建物扉に電気錠を使用します。例えば、サーバルームの入り口扉に電気錠を取り付けることで、入退室する人と時間の管理が可能になりセキュリティが向上します。この建物扉の電気錠はラックセキュリティとは異なるメーカーのものが多くあり、広く利用されている美和ロック製電気錠の他、GOAL製、堀商店製、シブタニ製などがあります。また、このような建物の電気錠システムには電気錠と操作部(テンキーや解錠ボタンなど)を接続する電気錠制御盤が使用され、これら電気錠制御盤には美和ロック製、シブタニ製、アート製などがあります。
これら建物扉のリモート制御は操作盤の遠隔操作入力端子への無電圧接点入力で行います。この端子に接続する無電圧接点信号出力に対応したネットワークデバイス(RMS-4000、RMS-DIO80、RMS-DIO9632等)を利用することでネットワークからの遠隔解錠が可能になります。



電気錠ハンドルの非常用キー

サーバラックの電気錠は「通電時に解錠」となるため、断線等で通電ができない障害時に扉を開ける際は非常用物理キーで解錠します。このため、電気錠ハンドルには一般的に物理キーのシリンダが組付けられています。マシン室やデータセンターのサーバラックにおいて、物理キーはユニークな鍵番号で製作しますが、この仕様については、物理キーの管理コストとセキュリティ性をどう考えるかで決定します。「フロア内のラックを同じ鍵番号として保管する物理キーの数を抑えるケース」、「ラック毎にユニークなキーを使用し、その上で全てのラックに対応したマスターキーを用意するケース」など様々です。


ソレノイド式電気錠とモータ式電気錠

サーバラックの電気錠ハンドルには、ソレノイド式電気錠とモータ式電気錠があります。ソレノイド式は通電時解錠しますが、一般には解錠エラーを検知して制御装置にエラーを知らせる機能はありません。一方、モータ式電気錠は解錠エラーを検知して知らせます。このタイプの製品はギアモータを制御するマイクロプロセッサが搭載されており、解錠エラーでハンドルのLEDがエラー点灯するアラーム機能やモニタリング機能など様々な機能が搭載されています。また、電気錠ハンドルにカードリーダー機能を搭載したモデルなどもあります。電子錠管理ユニット/RMS-EL128は、このFeliCaリーダー機能付きモータ式電気錠ハンドル(サウスコ製)に対応しています。


新設ラックの電気錠と既設ラックの電気錠化

新設するラックの場合、ラックメーカーが標準対応している電気錠ハンドルを使用するケースが殆どです。しかし、目的にあった電気錠ハンドルを選定してカスタマイズにより取り付けることも可能です。一方、既設のラックを電子錠化したい場合は既存ラックのハンドル取付穴をそのまま利用できる電子錠ハンドルがあるかという点がポイントとなります。ハンドル構造と取付穴が同じ電子錠ハンドルがあれば交換はスムーズです。例えば、タキゲン製造製の物理錠ハンドル AP-469 が既存ラックに取り付けられている場合は同じ形状の電子錠ハンドル LE-469 に、シブタニ製プルアップハンドル EL-210 の場合は電子錠ハンドル EL-E210 に交換できます。他には、既設ラックのハンドル取付穴にアタッチメントを装着して電子錠ハンドルを取り付ける場合もあります。また、既存ラックのハンドルはそのまま残し、そのハンドルを上から抑えるタイプの後付け用電気錠もあります。



ラック設置後に錠前交換可能な電子錠ハンドル

サーバラックを設置するデータセンターでは、設置エリア毎にラックアクセスのセキュリティポリシーが異なる場合があります。例えば、Aフロアは旧来の物理鍵タイプの平面ハンドルで運用し、Bフロアは電子錠ハンドルで運用するケースがあります。この場合、Aフロアのラック錠前はマスター仕様でラック毎の鍵違いとするのが一般的ですが、Bフロアの電子錠ハンドルの錠前はあくまでも非常用という位置づけのため、様々なパターンがあります。同一鍵番号として物理鍵の管理コストを抑えるパターン、従来の物理鍵での運用と同じセキュリティレベルを維持しラック毎の鍵違いとするパターン、ケージエリアなどの特定エリアのみ鍵番号を変えるパターンなどです。タキゲン製 電子錠ハンドル/LE-470はラック設置後に錠前の交換が可能で、電子錠管理ユニット(RMS-EL48R/24R/12R)はLE-470に対応しています。



LE-470 に対応した電子錠管理ユニット / RMS-EL48Rこちら


1/8ラックなど省スペース扉の電子錠対応を可能にする電子錠

通常の電子錠ハンドルの取り付けには縦方向のスペースが必要です。このため、1/8ラックや小型ロッカーなどスペースを確保できないキャビネットには小型のツマミ式電子錠を使用します。電子錠管理ユニット/RMS-EL48Rは、シブタニ製ツマミ型電子カムロック EEL-3-APC100に対応しています。EEL-3-APC100の非常用鍵シリンダは 鍵違い数30,000通りに対応しており高セキュリティが要求されるデータセンターに最適です。RMS-EL48Rはフルラック、ハーフラック、クォーター、1/8ラックと様々なハウジングラックを高セキュリティな各種電子錠で管理できます。



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