東京エレクトロン デバイス長崎株式会社

通信局舎の遠隔監視システムについて

通信局舎監視システム 直流-48V電源設備の遠隔監視について

目次
  1. 今求められる直流電力監視
    1. 省エネとコスト対策
    2. 障害異常検知と信頼性向上
    3. 運用最適化とコスト管理
  2. 通信局舎に特化した監視システム
    1. 直流-48V電源対応
    2. SNMP対応
    3. REST API対応
  3. 導入事例
  4. 弊社製品のご紹介

今求められる直流電力監視

今求められる直流電力監視 省エネ・コスト対策から運用最適化まで

省エネとコスト対策

通信基地局は膨大な電力を消費しており、例えば日本の携帯基地局の総電力消費量は全国消費電力量の約1%にも達します。
エネルギー価格上昇や5G展開で電力コストが増大しており、通信事業者にとって電力費は収益の最大5%にもなる重要な経費です。
そのため、各局で直流電力消費を「見える化」し、省エネ対策によって使用量を削減することが強く求められています。

実際、ピーク時の消費電力を1kW抑えるだけで年間約2万円の電気料金を削減、仮に200拠点で実施すれば年間400万円ものコスト削減になります。
エネルギー使用の効率化は、二酸化炭素排出削減(カーボンニュートラル目標)にも直結し、通信各社はネットワーク運用の脱炭素に取り組むことが可能となります。

障害異常検知と信頼性向上

直流電源系の監視は、設備の異常や停電時の非常電源動作を即座に把握するためにも重要です。
携帯基地局では停電時にバッテリで一定時間稼働を維持しますが、リアルタイム監視によって「バッテリ残量がいつ枯渇するか」を予測し、優先復旧すべき局を特定するといった運用が可能になります。

このように、直流電源の監視によって障害を早期発見し、ダウンタイムを最小化して通信サービスの信頼性を高めることができます。

運用最適化とコスト管理

詳細な電力データを収集することで、どの設備がどれだけ電力を消費しているかを把握し、無駄な電力消費の是正や機器更新の投資判断に役立ちます。
従来は局全体の月次電力量しか把握できないケースも多かったため、サイト単位・機器単位でのKPI監視は運用効率化が現在求められています。

また、得られたデータを分析することで、夜間などトラフィックが少ない時間帯に一部機器を自動スリープさせる運用や、電力契約のデマンドピークカットなど効果検証を行い、継続的なコスト最適化に繋げることが可能となります。

通信局舎に特化した監視システム

直流-48V電源対応 SNMP, REST API対応

直流-48V電源対応

通信インフラの安定運用には、適切な電源管理が不可欠となります。
電話交換機の時代から、通信設備には直流電源が使用されてきました。
このため、-48V直流電源の信頼性と有効性が実証されており、通信設備の安定稼働を支える重要な基盤となっています。

GoriRack環境監視システムは、通信局舎の直流-48V電源を高精度に監視し、安定した通信サービスの提供と運用コスト削減を実現します。
また、直流電源に特化した電流監視装置を長年製造・販売しておりますので、通信局舎にて安心してご利用いただけます。

SNMP対応

通信局の機器監視にはSNMP(Simple Network Management Protocol)が広く用いられており、電源装置の監視でも重要な役割を果たします。
従来、電力設備(分電盤)は主にModbus(RS485)などのプロトコルでデータ取得する製品が多いですが、通信・IT分野ではSNMPが標準的です。

そのため、直流電流センサや電力メータにSNMPエージェント機能を持たせたり、Modbus機器からSNMPに変換するゲートウェイを用いることで、既存のネットワーク監視ツールに電力データを統合するソリューションが広がっています。

GoriRack環境監視システムでは、定期的なポーリングによる電圧・電流値の取得に加え、閾値超過時やブレーカトリップ時にSNMP Trapでアラームを送信する仕組みも備わっています。
分電盤・PDUの電流値を常時監視し、設定閾値を超えると自動でSNMPトラップ通知する機能が実装されています。
これにより、局内の直流電源異常を即座に中央監視側へ通知できます。

REST API対応

GoriRack環境監視システムは、直流電流監視データをREST APIを通じて、他社の統合監視ソフトと連携することが可能です。
これにより、各種センサや電源装置から取得した電流値をリアルタイムでAPI経由で取得し、OSS/NMSなどの監視システムと統合することで、一元的な監視・管理が実現できます。

さらに、異常検知時にはAPIを通じたアラート通知を活用することで、迅速な対応が可能になります。
従来のSNMP監視と併用することで、より柔軟かつ効率的な電源監視が実現し、データセンターや通信局舎の運用最適化に貢献します。

導入事例

電力会社様の事例


九州電力送配電様は、送配電設備の保全業務の効率化を目的に、センサマネジメントユニット「RMS-4000」と直流電流監視ユニット「RMS-DCU44」を導入しました。
これにより、変電所・無線中継所の直流-48V電源設備をリモート監視し、巡視点検の負担を大幅に軽減。SNMP変換によるデータ統合管理が可能になり、リアルタイムの異常検知や災害時の迅速な対応を実現しました。

詳しくはこちら

通信サービス会社様の事例


通信局舎にて設備/温度/湿度/交流電流/直流電流を監視したいとのご要望をいただき、多拠点に導入されました。
接点監視・制御ユニット「RMS-DIO9632」にアナログ入力モジュール「RMS-AI08」、また交流・直流電流センサ接続モジュールを接続して、各電流センサから電流値を取得します。

システム構成例

  • 商用電源電圧監視

    トランスデューサでDC電圧に変換し、センサマネジメントユニット「RMS-4000」のアナログ信号入力に接続

  • 接点監視

    センター局接点信号250点を接点監視・制御ユニット「RMS-DIO9632-PI」 (2台) に収容

  • 直流電源電流監視

    分割型(最大200A)直流電流センサを取付け

  • 温度監視

    空調機吹き出し口に1-Wire温度センサを設置


弊社製品のご紹介

RMSユニット

GoriRack環境監視システム


GoriRack(ゴリラック)環境監視システム・サーバは、温度/湿度/風量/電流/電圧/電力/アナログ(4-20mA, DC±10V)モニタ対応各種装置/アラーム接点(空調故障、UPS状態等)をRMSユニットでイーサネット変換・SNMP収集し、ビジュアルマップで監視するWebアプリケーションです。

詳しくはこちら

  • 受託設計
  • smart power solution
  • CT Net/work BOX
  • IVR(自動音声応答システム)とは
  • クラウド対応電話通報デバイスTP2000
  • RACK MONITORING SYSTEM
  • Zabbixによるセンサー機器監視
  • 導入事例
  • TOKYO ELECTRON DEVICE
ページの先頭へ戻る