お客様導入事例

CASE STUDY

さくら情報システム株式会社

本事例で採用された製品・ソリューション

環境監視システム
GoriRack
電流監視ユニット
RMS-CU80

新データセンターに環境監視システム「GoriRack」と
監視ユニットRMS製品を導入
リアルタイムでの電流監視と監視業務の効率化、
自動化を実現

さくら情報システムではデータセンターの新設にあたり電流監視を自動化、見える化する、東京エレクトロンデバイス長崎の「GoriRack(ゴリラック)」を導入しました。さまざまな要望に応えて監視画面やレポートのカスタマイズを行ったほか、分電盤の設計段階から東京エレクトロンデバイス長崎が打ち合わせに入り、スムーズかつ効率的に監視環境の構築は完了。これにより、定期的に測定作業を行うことなく、遠隔地からでもリアルタイムでの監視が可能となり、万一のブレーカーダウンなども未然に防ぐことのできる、安心な運用環境を実現しました。

導入前の課題
  • ■データセンターの電流監視を自動化し、人手による測定作業を削減したい
  • ■遠隔のオフィスからでもリアルタイムに監視をしたい
ソリューションの利点
  • ■要望を最大限受け入れつつ高いコストパフォーマンスを実現
  • ■分電盤設計からの手厚い支援によりスムーズに設置作業を完了
導入後の効果
  • ■電流監視の情報を遠隔からもリアルタイムに見える化
  • ■定期的な測定作業が不要に、定期レポートも自動作成
新データセンターの設立にあわせ
電流監視環境の整備を検討

 さくら情報システムは2022年11月で設立50年を迎えました。現在の三井住友銀行を母体とするシステム会社として生まれ、信頼性の求められる金融インフラの構築・運用で培ったノウハウや技術・信頼をもとに、お客様の求めるさまざまなインフラ、サービスを提供しています。

 「SIerとしてのシステム開発や運用を軸に、近年はDX(Digital Transformation)や働き方改革といった、お客様のニーズにあわせたソリューションを提供しています」(長谷川氏)

 さくら情報システムではデータセンターにおいて、お客様のシステムをお預かりするハウジングサービスも運営しています。今回、新たなデータセンターの開設にあわせて、電流監視ソリューションを導入しました。

 「既設のデータセンターでは、電流値の測定は定期的に業者に依頼して行っていました。お客様から今どれくらい電力を使っているかなどお問い合わせを受けた際には、その都度測定してお答えする形です」(木村氏)

 電流値の測定について自動化し、サービスの品質向上も目指したいと考え、データセンターの新設にあわせて電流監視のソリューションの検討をスタートしました。2020年の夏頃から複数の事業者へのヒヤリングと見積もり依頼を始め、機能などを評価した上で選定に当たりました。

  • さくら情報システム株式会社
    プラットフォーム事業本部
    ICTソリューション部
    部長
    長谷川 進 氏

  • さくら情報システム株式会社
    プラットフォーム事業本部
    ICTS部 データセンター管理グループ
    グループ長
    木村 稔 氏

さくら情報システム株式会社

所在地
:東京都港区白金1-17-3 NBFプラチナタワー
資本金
:6億円
社員数
:約1,120名
URL
https://www.sakura-is.co.jp/
環境監視を見える化する「GoriRack」を導入
分電盤仕様の策定から東京エレクトロンデバイス長崎が支援

 比較検討の結果選定されたのは、東京エレクトロンデバイス長崎の提供する環境監視システム「GoriRack」と、交流電流監視ユニット「RMS-CU80」です。GoriRackは、サーバーラックの温度や湿度、電源、扉、電子錠などさまざまな環境をモニタリングするシステムです。電流監視の自動化と、その結果の見える化、遠隔からでもリアルタイムな監視を実現します。RMS-CU80は、設備の電源を遮断することなく交流電源設備にセンサーを取り付けてWEBアプリなどから遠隔監視ができるユニットです。サーバーやネットワーク機器の電流過負荷による電源障害を未然に防ぎます。

 「コストパフォーマンスの高さが選定のポイントでした。他社の提案は高機能だけど高額なものもあり、シンプルに私たちの要件を満たしてくれる東京エレクトロンデバイス長崎を選定しました」(木村氏)

 選定のポイントとなったのはコスト面だけではありません。監視画面や結果のレポート出力についても、さくら情報システムの求める形にカスタマイズを実施しました。

 「センサーの数が多いことから、欲しい情報を得るためにクリックやドリルダウンを繰り返すのでは大変です。そうした機能を実現するために、ワンボタンで欲しい情報を取得できるようにカスタマイズしてもらいました。これは大変助かりました」(長谷川氏)

 さらに電流監視ユニットの設置工事は、データセンターの新設にあわせ、分電盤設計段階から東京エレクトロンデバイス長崎もサポートに入りました。さくら情報システムと分電盤メーカー、施工会社、東京エレクトロンデバイス長崎の4社で協議を行い、分電盤仕様を決定して、センサーの組み込みや効率的な配線経路を実現しました。

 「分電盤にセンサーを取り付ける作業は初めてでしたので、東京エレクトロンデバイス長崎に設計から入ってもらい、安心して作業できました」(木村氏)

電流監視の自動化、リアルタイム化、
見える化によりサービス向上を実現

 設置の作業は2021年の夏に実施されました。冗長化したサーバーにGoriRackをインストールして電源監視サーバーとし、6つの分電盤にRMS-CU80、及び電流センサーを設置しました。また電流監視ではしきい値を設けて監視しており、超えた場合にはGoriRackでその旨を表示、アラートメールの送信が行われるほか、異常を検知するとNHBシリーズ(パトライト社製 ネットワーク制御信号灯)が点灯しブザーが鳴動します。なおNHBシリーズはサーバー経由ではなく、電流監視ユニットとダイレクトで接続しているため、万が一サーバーでトラブルが発生しても異常を見逃すことはありません。

 電流監視ソリューションの設置から1年半ほどが経過しましたが、安定して稼働しています。

 「何かあった際には東京エレクトロンデバイス長崎が迅速に対応してくれていますので問題ありません。こちらからの要望も積極的にヒヤリングし対応していただけました。特に最近は安定稼働していますので、こちらから問い合わせするようなことはほとんどありません」(木村氏)

 導入の効果については、これまでのセンターでは定期的な人的測定作業が必要でしたが、それが不要になったこと、また万が一、過電流などが発生した際にブレーカーダウンの未然防止が可能になったことなどが挙げられます。

 「電流負荷情報を求められるお客様にタイムリーに提供できるようになり、サービスの質が向上した面もあります。ブレーカーダウンを未然に防止できますので、安心してお客様のシステムを運用できます」(長谷川氏)

 「電流の見える化が実現でき、しっかりとリアルタイムに現地の情報が確認できる点を評価しています。これまでなら計測にいかなければなりませんでしたので、ワンクリックでグラフ表示などもでき、定点でしか分からなかったことが、推移も見られるようになりました」(木村氏)

 新データセンターでの電流監視を整備したさくら情報システムでは、これからも運用・監視の質を向上していきます。

 「さらに多くのお客様が当社データセンターへシステムをお預けいただけるよう、温度湿度や電子錠のシステムなども含め、サービスの質向上を検討していきたいと考えています」(長谷川氏)


本案件で導入された製品
【さくら情報システム株式会社のご紹介】

銀行系システム会社として1972年に設立。以来、三井住友銀行、SMBCグループ各社の基幹システム構築・運用業務に携わり、培ってきたノウハウや技術、信頼をもとに、会計、人事給与、BPO、セキュリティ、金融、システム運用、特定業務支援の分野のサービスを幅広いお客様に提供しています。


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