接点監視装置による
レガシー機器の遠隔監視

接点監視装置による
レガシー機器の遠隔監視
接点監視装置とは
接点監視装置とは、レガシー機器に多く使用されている接点出力信号を接続することで、この接点信号をネットワークから遠隔監視することができる装置です。例えば、空調機の運転信号や点検信号、UPSの故障信号や入力電源異常信号、発電機の発電信号や故障信号などの接点出力信号を容易にWebモニタリング可能にします。また、各信号の状態変化を検知してメール通知したり、SNMPトラップ通知したりできます。
接点監視装置でできること
ネットワークインターフェイスをもたないレガシー機器をリモート監視可能にすることで、オンサイトでの機器保守を減らすことができ、メンテナンスを効率化します。オンラインでリアルタイム監視することで迅速な機器メンテナンス対応が可能になり、収集したステータスデータは機器の稼働状況の確認の他、稼働率の分析にも活用できます。また、接点監視装置には各種機器から出力される接点信号の監視だけではなく、機器への接点信号を制御する接点出力制御に対応したタイプもあります。これにより、接点で作動する各種機器をリモート制御でき、接点駆動の信号灯、警報機、電気錠など様々な機器を接点監視装置のWebUIやSNMPから制御可能になります。
接点監視装置のチャタリング対策
接点入力ではチャタリング対策が必要になります。チャタリングとは、離れていた接点がオンになる瞬間に、微細な振動により短時間にオンとオフを高速に繰り返す現象のことで、誤作動の原因となります。このため、接点監視装置にはチャタリング対策のフィルタ機能があります。弊社RMS製品シリーズでは、以下2つの方式によるチャタリング対策を行っています。
●ディレイ方式
接点入力の状態を監視し、OFFからONに切り替わった際に一定時間待ちます。再度読み込みを行いONのままであれば、入力状態の変化を有効なものとして扱います。

●サンプリング方式
タイマー割り込みを使用して、一定時間ごとに接点状態のサンプリングを行い、メモリに保存します。接点情報を読み込む際は、メモリ上のサンプリングされた値が読み込まれます。チャタリングが発生している時間よりも長いサンプリング周期に設定することで、チャタリングの影響を受けることが無くなります。また、ノイズキャンセル処理のため、接点ごとにカウンタが用意され、OFFからONに切り替わった際にカウンターがカウントアップされます。設定された一定の値に到達した場合に状態変化と認識します。

接点監視装置のネットワーク機能
接点監視装置には、WebUI機能、メール送信機能、SNMPエージェント機能、Syslog機能などが搭載されています。WebUI機能では、Webブラウザから機器のコンフィグレーションや接点信号のモニタリングを行えます。メール送信機能では、異常検出時の警報通知や定期的なメールレポート送信などができます。

SNMPエージェント機能ではSNMPマネージャから接点信号の状態を取り出したり、状態変化をSNMPマネージャへSNMPトラップ送信したりすることができ、SNMPマネージャからの接点信号の統合監視を可能にします。SNMPトラップ受信で駆動するネットワーク信号灯などとの連携も可能になります。

Syslog機能では、接点入力の状態変化をネットワーク上のSyslogサーバに送信することができ、Syslog監視ソリューションによる接点監視が可能になります。接点信号ポートには信号名称を、信号のON/OFF状態にはその状態名称をそれぞれ設定することで、Syslogにはそれらの名称が出力されます。Syslog監視ツールからはそれらの名称を検索キーワードとして監視します。

東京エレクトロンデバイス長崎の
接点監視装置
AC100V/200Vシングル電源タイプのスタンダードモデル/RMS-DIO80 と、冗長電源(AC電源、DC電源)に対応し1Uに接点128点を収容したハイエンドモデル/RMS-DIO9632 があります。また、接点入出力16点の他にアナログ信号、交流電流センサ、温度・湿度センサなど多種の信号に対応したRMS-4000 があります。